妊娠検査薬の擬陰性が出るケース

妊娠検査薬の擬陰性が出るケースとしては次のような点があげられます。たとえば検査時期がまだ早かったり、尿が薄かったりする場合です。陽性反応が出始める初期の頃は、水分摂取の過多などにより尿が薄まってしまうと、十分に反応できるだけのhCG濃度を得られない場合があります。そして胎児の発育停止・重度の遅滞によるhCGの過少などもあります。

 

これは、流産が起き始める前兆といわれています。すでに子宮内で胎児が死亡している(稽留流産)などがあげられます。また、子宮外妊娠でも胎児が成長を続けていれば陽性反応が出ることもありますが、発育が止まったり死亡していたりしてhCGが低下していれば、陰性になることもありえます。

 

胞状奇胎とは、絨毛組織が異常に増殖しており、hCGが極端に多く分泌されているため、試薬が正常に反応しないで陰性と出る場合があります。そして正常な妊娠経過の場合であっても、hCGの量が多すぎると試薬が正常に反応しない可能性もあります。一般に妊娠検査薬はhCGがまださほど多くない4〜5週目ごろの使用が想定されています。